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掲載日:2017年3月30日

C型肝炎の新しい治療について

2014年から内服薬のみの治療が可能になりました。副作用も少なくなっています。

C型肝炎の治療法は生まれ変わりました。インターフェロン(IFN)を使用せず、内服治療を数カ月行うことで高率にウイルスを消すことができます。また、副作用もないか、あっても軽度で済む方がほとんどです。

C型肝炎は自覚症状がないまま徐々に進行し、肝硬変や肝がんを発症する怖い病気です。日本には感染者が150万~180万人いると予想されています。また、日本では毎年3万人以上の方が肝がんで命を落としており、6割以上はC型肝炎が原因です。実は、愛媛県は肝がん死亡率が非常に高い県であり、ここ数年は75歳未満の年齢調整死亡率が全国ワースト3位以内と厳しい状況が続いています。全国平均まで死亡率を低下させるためには、肝がんで死亡する人を県内で毎年100人以上減らさないといけません。

では、肝臓が原因で命を落とさないためにまず行うべきことは?C型肝炎ウイルスを持っているか調べることです。なぜなら、検査をしないとC型肝炎に感染しているか分からないからです。健診時に数百円の自己負担で追加可能な場合や、保健所や委託医療機関で手続きを行えば無料で検査を受けることができます。一生に1回で構いませんので、肝炎検査を受けることをおすすめします。また、日本人が持つC型肝炎には1型と2型と2種類あり、自分のウイルスの型を覚えておく必要があります。

これまで、IFNの改良や併用薬の進歩によってウイルスの排除率は向上しました。しかし、発熱や頭痛、全身倦怠(けんたい)感などの強い副作用が高率に出現する致命的な弱点があり、IFN治療の対象にはならない方も多くいました。

大きく変わったのは2014年であり、経口剤のみの治療が日本で初めての発売となりました。現在では1型は3種類、2型は1種類の経口治療を選ぶことができ、開発中の治療もいくつかあります。これらの薬剤は、C型肝炎ウイルスに直接作用するため、全身に与える影響が少なく、副作用が出現することなく治療を完遂できる方も多くなりました。また、内服薬なので注射時の痛みもありません。これらの治療でほぼ全ての人が治る時代に近づいています。

一方、高血圧、不整脈や腎臓病などの合併時の治療選択や、経口剤に対する耐性ウイルスの問題、何歳まで治療が可能とするかなど、新しい治療ならではの問題もあります。さらに、これらの治療は保険診療でも高額な自己負担が必要ですが、一人でも多くの方が治療を受けられるように国と県が医療費助成を行っており、月に1万~2万円の自己負担で治療を受けることができます。新薬の登場で、C型肝炎の治療は副作用なく確実にウイルスを排除することを目標とする時代になりました。肝がんで亡くなる人を減らすためにも、治療の適応があるか肝臓の専門家にぜひ相談してみてください。

(出典:愛媛大学医学部附属病院肝疾患診療相談センター本良雄医師成28年3月8日愛媛新聞掲載)

 

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