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掲載日:2012年3月30日
この浜辺図は、縦61センチメートル、横169.1センチメートルの巻子(かんす)本で、紙本着色の古絵図である。
市陌(しはく)とは「市街」の意味で、大洲街道を挟んで立ち並ぶ江戸後期の郡中・灘町の町家や萬安港(ばんあんこう)が詳細に描かれており、愛媛県下でも極めて珍しい都市景観図である。向って右側には大洲藩蔵屋敷、左側には新谷藩蔵屋敷、正面には宮内小三郎(みやうちこさぶろう)家や栄養寺など建物の形状や寺社の様子が鮮やかに描かれている。
由来は未詳であるが、巻頭部に、安政元年(1854年)11 月の大地震で町家及び波戸が大いに破損し、後に修繕したが、以前の景観とは異なるため、この図を描いたという意味の漢文が記されており、安政大地震以前の灘町を復元的に描いたものである。
郡中灘町の地割りは、奥行き60間(約109メートル)という全国的にも例を見ない大きな区画で、この絵画は当時の地割りや町家の営みがうかがえる貴重な歴史資料である。
住所 |
米湊 伊予市立図書館 |
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【市指定文化財】郡中市陌浜辺図<絵画>